代表者メッセージ

僕の人生のきっかけにはいつも人がいる。 18歳の時に祖母がパーキンソン病を患いました。パーキンソン病とは脳内のドパミン神経細胞が減少することにより、振戦や動作緩慢といった運動機能障害があらわれる病気です。未だに有効な治療法が確立されていない神経難病であることを知り、病状が進行していくのを待つことしかできない自分自身に無力さを強く感じていました。 その後、京都大学の山中教授によるヒト多能性幹細胞作製の報告を知り、様々な細胞へ変化できる幹細胞のポテンシャルを発揮することで難病を治したい、という思いから21歳の時に再生医療研究の道に進むことを決意しました。 パーキンソン病治療では脳内のドパミン神経細胞にどのようにアプローチするのかがひとつのポイントになります。これまでに細胞移植によって脳内生着したドパミン神経細胞が機能改善に寄与することが臨床研究や動物実験でわかっていたので、幹細胞から良質なドパミン神経細胞を作ることができれば臨床応用への道が切り拓けるという高いモチベーションがありました。ところが、理論上はシンプルでも、実際の研究結果では幹細胞から作製するドパミン神経細胞にはクオリティのばらつきがあり、どのようにすれば純度を上げることができるのかといった研究課題に日夜打ち込んできました。 選択肢が広がると、
人生が広がる。
だから、できることを。
様々な研究開発の末、2018年、医師主導治験という形で臨床応用への道が切り拓かれました。このような基礎研究から臨床応用への架け橋を担うことで研究開発への考え方が大きく変わっていくのを実感しました。また白血病を患った経験もあり、自分自身、命と向き合う姿勢が大きく変化してきました。病状が進行していく中での治療法選択肢には限りがあり、その一瞬一瞬で難しい判断を迫られる事が多いことに気づかされました。この選択肢の数は生きるための希望であり、その可能性を切り拓くことこそが自分の役割であると強く感じています。現在は幹細胞研究を通じてその分泌因子(上清液やエクソソーム)にも様々な作用があることを見出しました。このような背景から、私は病気の治療法開発だけでなく、健康や美容といった新しい分野へのチャレンジも含めて「世の中の人々の悩みに選択肢を提供すること」にこだわり続けていきたいと考えています。 研究者として培ってきたノウハウと、経営者として育んできた能力を融合して、誰よりも早く前人未到の未来を切り拓いていきます。 セルプロジャパン株式会社を起業して4年。これから株式会社Waqooの代表として新しいスタートを切ることになりましたが、僕が最初に抱いた想いは1ミリも変わっていません。人に貢献したい、社会に貢献したいというシンプルな気持ちです。再生医療には大きな可能性があります。いろんな悩みを解決することができる。困っている人を助けることができる。誰かの人生に貢献することができる。僕たちにできることを、全力で推進していきます。

創業の想い

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